人件費がかからないから手数料が安い

外貨の売買には必ず手数料がかかります。
海外送金、外貨預金、そしてFXにも。
しかし、その中でも際立って手数料が安いのがFXです。

通常、外貨には片道1円程度、安くても数十銭の手数料がかかります。
銀行員や証券会社の職員が書類を作成したり、手配などをするため人件費がかかるためです。

しかし、FXの場合は基本的にトレーダーが自分で売買をするため、すべての処理をシステムで行うことが出来ます。
そのため、基本的にFX業者は手数料を徴収することはありません。

そして、それではFXの業者はただ働きしていることになってしまいます。
ここに初心者には少しわかりにくいFX特有のからくりがあります。
それが「スプレッド」です。

スプレッドというのは業者によって設定されている買うときと売るときの価格差のことです。
たとえば、経済ニュースなどで発表されている為替は1つですが、FXの売買画面では1つの通貨につき、BIT100.0000円、ASK100.0200円といった具合に2種類の価格が提示されています。
0.02円離れていますね。
業者によってこの差額が固定されていたり、変動したりという差はありますが、どの業者でも必ず2種類の価格を用意しています。
私たちは通貨を売る際はBITで示される価格、買う際はASKで表示される価格で取引をやらされます。
売りで入れば買いで決済、買いで入れば売りで決済されるわけですから、必ずこの差額分が利益から差し引かれます。
これがスプレッド、FX業者が私たちから徴収する手数料です。

この数年、参入するFX業者が増えてきたこともあり、スプレッドはどんどん狭くなってきています。
逆にいえば、手数料を安くしてもトレーダーの数が増えているため、FX業者は儲かるということでしょう。

小さな利益を何度も積み重ねるスキャルピングの場合、あまりスプレッドが広いと手数料負けしてしまいます。
もちろんスプレッドがすべてではありませんが、スプレッドの狭い業者を選ぶことは利益を確保することの第一歩です。